あまり良く判らないまま、パイロットの万年筆、ファルコン(エラボー)を買ってしまいました。
本当にファルコン(エラボー)で良かったのか自分でも判っておらず、ファルコンという海外名と日本語向けのペン先だということで、特にファルコン(エラボー)は筆圧弱めの人に向くとあったので自分の筆圧がどの程度かわからないままファルコン(エラボー)使い続けることに不安を感じていました・・・
どこかで不安を払拭したいと思っていてネットを徘徊していると、京橋にパイロット直営のペン・ステーションにて修理や調整を受けることができそうです。そこでいろいろな話を聞いたり調整をしてもらえる!良いと思ってみるも、よくよく調べてみると2016年3月末に本社建て替えのため閉館していました。あまりの悲しさにさらに色々と検索すると書店や文具店にてメーカーの出張のクリニック行っているようです。
渋谷に降り立つ
大都会渋谷!土曜の9時半頃はまだ人が少ない・・・
10時開店、開店直後の東急本店エレベーター前。一応一番乗りのエレベーターで丸善へ・・・
整理券をもらいしばらく待っていたが筆圧測定に並んでいる人がいない・・・スタッフに先に筆圧測定を受けたいと伝えるとクリニックの受付番号はそのままに筆圧測定を受けることが可能だとのこと。
まずは筆圧測定
筆圧測定はセンサー付きのペンと下敷きでペンの角度と筆圧を測定するようです。
センサーの付いた万年筆と、感圧センサーがついた下敷き。感圧センサーは10cm×4cm程度かな。
センサーのついた下敷に用紙をセットし、自分の名前をフルネームで書く書き終わると用紙をプリンターにセットし筆圧の変化をグラフで記入してくれます。
筆圧の最高は137(gf)最少は53(gf)で、ペンを立てて描く傾向があり筆圧は弱め。標準の筆圧は140(gf)、ペンの角度は45~60度、ねじれの角度は±5度だそうです。私は筆圧は平均より低め、角度は立て気味、ねじれは許容範囲とのこと。筆圧を弱めに設定されているファルコン(エラボー)を使うとすると筆圧は合っているけど、もう少し寝かせて書いたほうがしなやかなペン先を持つファルコン(エラボー)の特性を生かせるとの事でした。
また、この筆圧・筆跡測定で向いてるペン先の診断を行ってくれるみたいです。
筆圧測定の結果の集計・・・ Z型みたいですね・・・
向いているペン先はF,SF,SFM,SMみたいですね。
あとで、ファルコン(エラボー)を使っても測定できるようなので、改めて測定してもらいました。今度は自分なりに実際に書く際に近付けて抑揚をつけて書いてみました。自分で意識して筆圧をかけたらどの程度の筆圧になるのかを確認したかったのです。かなり力を込めて書いたつもりですが155(gf)で前回の1割増でした。私が力を込めた筆圧は、メーカーにとっては標準程度の筆圧なので力を込めても充分にファルコン(エラボー)でも大丈夫だと分かりました。
なお、自分のファルコン(エラボー)は書く方向によっては若干かすれるので、クリニックでその旨を伝えペン先を少しだけ開けてもらうようアドバイスをもらい筆圧測定を終えました。
次にペンクリニック
ペンクリニックでは万年筆で気になっている基本的な事について聞きました。
事前に考えていた質問は
1.ペンの筆圧、向き(ねじれ)、角度、書く速度
メーカー推奨
ペンの筆圧 140(gf)
向き(ねじれ)±5度
角度 45~60度
書く速度 10秒で4文字程度
自分の書き方は、ファルコン(エラボー)のメーカーの許容範囲
2.メンテナンスの基本
毎日使うことが、一番のメンテナンス
洗浄をするのは半年から1年位の周期で行う。
※注意点 超音波洗浄機は腐食を悪化させることがあるので万年筆の状況を見て判断する。
3.クリニックに来る周期
万年筆のトラブルがある時だけで構わない。
ペンクリニックでメーカー送りの修理になった時はクリニックを受けた店舗での受け取りになるので、あまり遠征をしない方がよい。
4.使用上の注意
書くのに向かないのは表面がコーティングされている感熱紙やインクジェット紙。
書くのに向かないのは表面がコーティングされている感熱紙やインクジェット紙。
書く紙の表面が荒いとペン先の負担となる。ペンケースに他の筆記を入れると小キズがつく。他のペンと擦れ合わないロールタイプの筆入れがおすすめ。また、鞄等に入れて持ち歩くときはペン先を上にする必要があるそうです。
総評
今回、パイロットが開催する万年筆クリニックに初めて参加しました。無料で開催されていながら、自分の不安な部分を色々と解消できるので非常に満足度が高かったです。万年筆を使い慣れていない人はペンクリニックで一度見てもらうのを強くおすすめします。